鼻の病気

アレルギー性鼻炎

アレルギー性鼻炎

通年性と季節性のものがあります。通年性の原因で多くみられるのは空気の乾燥や温度差、ペットの毛や黄砂のほか、ダニ、ハウスダスト、カビなどの抗原(アレルゲン)によるものです。血液検査で原因を見極め、その方に合った投薬によって症状を緩和していきます。
なかでも多くの方を悩ませている花粉症は季節性のアレルギー性鼻炎で、スギ、ヒノキ、ブタクサ、マツ、ヨモギなど、60種以上の植物の花粉が原因となることがわかっています。
マスクや眼鏡で花粉との接触を断つ対処をしていただき、抗アレルギー薬内服や点鼻薬などを処方することで症状を緩和します。また、自宅でできる鼻洗浄を指導しております。
さらに当院では、鼻粘膜へのレーザー照射によるCO2レーザー治療も行っています。

急性副鼻腔炎

鼻腔の周囲にある副鼻腔という空洞がウイルスや細菌感染などで炎症を起こしている状態を副鼻腔炎といいます。

急性の場合は痛み、膿性の鼻汁が主で、風邪に続いて発症することがあります。頬や目の内側、おでこに痛みが生じたり、頭痛を感じたりすることもあります。CTで検査の後、鼻汁の吸引などの治療を行い、抗菌薬や消炎鎮痛薬の吸入、また内服薬、点鼻薬を処方します。

慢性副鼻腔炎(蓄膿症)

副鼻腔炎の症状が長く続いたり、治ったと思ってもすぐ繰り返してしまったりするような状態が続くのは「慢性副鼻腔炎」です。一般的には「蓄膿症」とも呼ばれ、鼻粘膜の肥厚やポリープの発生、また、黄緑色の粘性の鼻汁や後鼻漏が続き、頭重感や集中力の低下が生じやすく、口呼吸になったり、いびきをかいたりするなどの症状があらわれます。

アレルギー性鼻炎の併発も多く、治療には定期的に鼻汁を吸引するなどの処置を繰り返し行い、抗生物質や抗アレルギー剤、粘液溶解剤などで症状を改善していきます。

数カ月治療を続けても効果が出ない場合は、手術が必要となることもあります。その際には、信頼できる病院を紹介させていただきます。

また、副鼻腔炎の症状でも、検査の結果で腫瘍が原因となっているようなケースがあります。その際にも、信頼できる病院をご紹介します。

嗅覚障害

原因を調べるために鼻鏡や内視鏡を使って鼻腔内を診察し、必要であればCT撮影を行って副鼻腔炎や鼻腔腫瘍がないかを調べます。

呼吸性嗅覚障害の場合、風邪やアレルギー性鼻炎、副鼻腔炎などが原因となっていることが多く、その場合は原因となる病気の治療を行います。

嗅粘膜性嗅覚障害の場合は、ステロイド剤の点鼻薬を使用するなど、投薬によって治療します。

嗅覚障害は早期に治療するほど治療効果が高まります。風邪が治って3~4日経ってもにおいが感じられないような場合は、できるだけ早めの治療をおすすめいたします。

現在新型コロナウイルス感染症の初期症状として発症することもあり、急激な嗅覚低下が出現した場合、まず、お電話での相談をお願いいたします。